2007年09月02日

お醤油博士の登場!農村の加工品開発アドバイザー

ラジオ番組では、お醤油メーカーの食育、食育フェアでも、全国のお醤油を展示していた、しょうゆ情報センターなど取り上げて来ました。

今回は、東京農業大学短期大学部 醸造学科 穂坂 先生からのご紹介していただき、醤油の研究がご専門の醤油博士 東京農業大学 短期大学部 醸造学科 調味食品学研究室 教授 舘 博さんに登場して頂くことになりました。
http://www.revoradio.jp/nougyousentai5.html

今回は、まず短期大学部のインターンシップについてお伺いしてみました。醸造学科では、酒蔵、味噌、醤油の工場などでインターンシップの学生を受け入れていただいているそうです。

先生の研究室の生徒さんたちも、ラジオでレポートを担当してくれました。担当してくれた生徒さんたちがインターンシップでお世話になったのは、お醤油屋さんたちがお金を出し合って作った福岡県にある醤油工場でした。

こちらでは、将来の技術者のためにと宿泊施設を作られていたので学生を受け入れていただいたそうです。大学生のレポートでは、九州のお醤油は甘いという話があったので先生に聞いてみると、甘い醤油のエリアは海のそばが多かったりするそうです。みなさん、ご存知でした?学校の講義だけではなく、インターンシップで実際の現場を見て、いろいろなことを学んでほしいと思っているそうです。

さて、お話は変わって大豆加工品開発アドバイザーについてもお話を聞かせていただきました。舘先生は、福島県 鮫川村の大豆加工品開発アドバイザーをつとめていらっしゃいます。

これは、短大の先生が福島県 鮫川村のだんだんたんぼの効能について研究することになり、短期大学部の先生10人でプロジェクトチームを結成。気象、景観、加工品などを3年間研究。舘先生は、赤米味噌を作ったそうです。

鮫川村は、市町村合併するはずだったのですが否決。「村」として生きていくことを選択したのです。新しい村長さんは、「大豆で達者な村づくり」を掲げました。そして、村の研究でおつきあいのあった短期大学部へ協力してもらえないかと要請があったそうです。

舘先生の方では、赤味噌を作った経緯もあることから味噌作りを提案。村では大豆の栽培を奨励。味噌工場もできました。日本の農村が抱える問題、過疎化、高齢化。鮫川村の例外ではありません。その村の高齢者のみなさん、今まで病院の待ち合い室で集っていたのですが、今度は大豆畑で集うようになりました。その結果、村の医療費が3千万円下がったそうです。(ビックリ!!)

お味噌に続き、舘先生の提案でソバ味噌も商品として完成。村長さんからは、粉末豆乳(きなこ)を作って欲しいと依頼があり商品化。村長さんは、毎日飲んでいらっしゃるそうです。村には直営販売所「てまめ館」もでき、豆腐など大豆製品、きなこあめ、地元の農家でとれた野菜が販売されているそうです。

舘先生は、現在農大一校で醤油作りを教えていらっしゃるそうです。その生徒さんも鮫川に行ったそうです。ところで、鮫川村を、初めて訪れたときの感想は?と聞いてみました。何もないところだけど、星のきれいなところだそうです。

最後は、今年の6月農大カレッジ講座では「みりん体験講座」が開講されました。この講座、私も参加させていただいたのですがとても楽しい講座でした。そのときのレポートはコチラ↓
http://kansyokunouken.seesaa.net/article/47206710.html

お醤油博士じゃなかったの?と聞いてみると、みりんの研究者がいないのでやって欲しいと舘先生にお話が来たそうです。昨年、みりん研究会 副代表幹事になられたこともあり、カレッジ講座で「みりん講座」を企画。来年度からは、継続して行っていくということですのでご興味のある方は農大のカレッジ講座に参加してみてくださいね。

この内容は、8月25日(土)エフエム世田谷で放送されました。
posted by 農業研 at 01:57| Comment(0) | TrackBack(0) | 発酵:醤油・魚醤 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック