2009年08月30日

<音声配信>08年IWCチャンピオン受賞!出羽桜の海外戦略インタビュー(2)

エフエム世田谷「農といえるニッポン!」では、これまでに農大OBの蔵元インタビューを5回放送しました。日本酒人気が高まる中、ぜひインタビューを聞いてみたいというリクエストを多くいただきました。そこで、出羽桜酒造さんのインタビューを配信させていただくことになりました。

2009年4月11日(土)放送
FM世田谷「農といえるニッポン!」ゲストコーナー
ゲスト:山形県 出羽桜酒造株式会社 代表取締役社長 仲野 益美さま 
テーマ:2008年IWCチャンピオン・サケに選ばれた出羽桜の海外戦略
・東京農業大学短期大学部 インターンシップ受け入れについて


1回目の音声配信は下記をご覧ください。
<音声配信>海外でも大人気!出羽桜社長インタビュー(1)
http://kansyokunouken.seesaa.net/article/126338157.html

上記のPODCAST配信が更新されました。ココログランキングに参加。リスナー登録数2501人。音声で聞いてみたい方は、農業ラジオブログをご覧ください。
http://agriradio.seesaa.net/article/126784922.html

まずは、仲野社長から出羽桜人気商品ベスト5をご紹介していただきました。

1.桜花吟醸酒 
メインの吟醸酒で、全国新酒歓評会12年連続金賞を受賞したお酒。マックスファクター・SK-II ボディ デザイナー(ボディケア)の商品の香りのモデルとなったお酒。みなさん、ご存じでした?

2.純米吟醸酒代表 出羽燦々
山形県が11年の歳月をかけ開発したお米を使い、酵母、麹菌もすべて山形ずくし。山形の風土を感じていただける純米吟醸酒。

3.微発泡 吟醸にごり とび六(本生)
日本酒の技術の幅が非常に広く炭酸を出すことが可能であるということで、シャンパンと同じ要領で二次発酵させて少しフレッシュ、爽快な飲み口のにごり発泡酒。

4.大吟醸 雪漫々
人気のある商品ですっきりした味わい香りの高いお酒。人気が高く品薄の商品。(商品の確認は出羽桜のホームページをご覧ください。)

5純米大吟醸酒 出羽桜・一路
2008年、英国・ロンドンで行われたインターナショナル・ワイン・チャレンジ(IWC)でチャンピオン・サケを受賞したお酒。IWCは、世界最大規模のワインのコンテストで、2007年に日本酒部門ができ、2008年度は313点の中から最高のチャンピオンに選ばれました。

商品が気になった方は出羽桜酒造のホームページをご覧ください。
http://www.dewazakura.co.jp/

さて、出羽桜酒造さんでは、現在22ケ国に輸出。海外での日本食ブームの火付け役はロンドンで、その後、ヨーロッパ、アメリカへと日本食ブームが広がっていった経緯があると聞きましたが、日本食とともに日本酒も広がっていったのかを聞いてみました。

ロンドン、アメリカがほぼ同じぐらいでロンドンが若干先行と言えるかかどうか。でも、ヨーロッパでは間違いなくロンドンが日本食が発達しており日本酒が選ばれれているという。アメリカも同じく、両国では日本人の駐在員の方が飲んでいるレベルははるかに越えており現地のみなさんが楽しんでいるという。

日本人はやせていて、肌がきれいで、長寿である。その日本食はあこがれの対象になっているのではないかという仲野社長。その憧れの日本食には日本酒をというところが人気を集めているようだ。

さて、日本酒のようにデリケートなお酒を海外に輸出する難しさはないのか聞いてみると、現在は、低温コンテナーがあり5度でお酒を運ぶことができる状態。温度管理されたお酒がしっかりと現地で飲んでいただける。

飛行機で運ぶという手もありますが、コスト的に高くなるのでほとんどのメーカーさんはコンテナーで輸出。非常に品質のよい状態で飲んでいただける。それが、世界で認められるひとつの要因でもあると言う。

話は変わり、母校である東京農業大学の学生たちの実習・インターンシップ受け入れについて聞いてみました。短大は4〜5年前から1週間の受け入れ。4年生は2週間の受け入れを実施。

短大の学生たちはカリキュラム上の問題があると思うのですが、2週間研修していただけると、ある程度お酒の流れや工程的な理解が深まるのではと思っているので、できれば2週間。だめなら10日間来てほしいというのが希望だとか。

実習生・インターンシップ生を受け入れて、お酒を作る工程の中で安全に怪我がないように、そこがいつも心配だという。出羽桜酒造さんでは、研修はお客さんではいけない。研修の大事のスタンスとして、蔵人と一緒に作業してもらうそうです。

ところで、女性の受け入れはされていらのかお聞きしてみると、宿泊の部屋の関係などもあり、現在は男性だけとなっています。(取材当時)
しかし、今後は女性の方にも来ていただくようなことも考えなきゃいけないかなと言う仲野社長。

これから、出羽桜酒造に実習・インターンシップに行く学生たちに期待することお聞きしてみました。

学生たちは、事前に調べて自ら積極的に質問する人、少し受け身な方もいるようです。しかし、せっかく貴重な時間ですから事前の準備をしっかりやった方が自分のためになる部分が多いのではないか。吟醸酒を仲野社長が担当しているので、このタイミングで実習・インターンシップに来た学生たちとは、話をしたり作業する機会があるようだ。

これから、実習・インターンシップに来る学生たちにメッセージをいただきました。前向きに向上心を持ってきて欲しい。新たなことに挑戦して、今日よりも明日のために日々努力していく。

現状維持ではなかなかこれから生きていけない時代ですから、大切なスタンスは欠点探しではなく、この会社のこのやり方、この作業のいいところはどこだろう?日本酒の利き酒の場合も、欠点探しをするよりも、いいところ探しをしたほうがよりはやく能力が身につきます。これは、人間関係についても言えるのかなと思います。

このほか、63年財団の許可をいただき会館した美術館。蔵見学についてご紹介。みなさんも、機会があれば今日紹介した商品飲んでみてください。
posted by 農業研 at 01:06 | TrackBack(0) | 発酵:日本酒インタビュー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

この記事へのトラックバック