大学生を受け入れていらっしゃるのは、ほとんどは東京農業大学の卒業生の方々ですが、それ以外でも多くの方々が協力してくださっているとお聞きしています。2008年度からは、大学生からの体験レポートだけではなく、実際に大学生を受け入れている方々にもお話を聞いてみようと言うことになりました。
1回目:静岡県 青木農園 青木文次郎さん
2回目:愛知県 (有)メンデルジャパン 専務取締役 蜷川一志さん
3回目は、埼玉県:地域指導農業協会会長、熊谷市:酒米栽培研究会会長 埼玉県:熊谷市の熱田 幸作さんにお話しを聞かせていただきました。
番組では、東京農業大学短期大学部 醸造学科のご協力のもと日本酒については何度も取り上げさせていただいております。昨年は、岡山県にある落酒造さんにお話を聞かせていただきました。本年度は、年末年始頃を予定しているのですが、長野県にある株式会社 酒千蔵野さん、こちらの女性杜氏さんのインタビューをお届けする予定になっています。
こうして、蔵元さんたちから酒造好適米についてもお話を聞いていたので、実際に栽培されているといる方のお話も聞いてみたいと思っていました。せっかくなので、熱田さんにいろいろ教えていただきました。
みなさんご存じだと思いますが、お酒の原材料はお米ですが私たちが普段食べるお米とは違い、酒造好適米というお米が使われています。例えば、五百万石、雄町、山田錦、美山錦などが有名ですね。
埼玉県では県外の酒造好適米を栽培していましたが、地元の農業試験場が「酒武蔵」という品種を開発。開発されて5〜6年と新しい品種ですが、試験的に蔵元さんに作っていただいたところ、蔵元さんからの注文が増え、徐々に栽培する方も増えてきているそうです。
埼玉県には34社の蔵元がありますが、平成20年度は17社の蔵元が、「酒武蔵を」買ってくださったそうです。また、酵母菌も埼玉県の酵母菌を使っており埼玉県の地産地消の日本酒です。
熱田さんたちは、酒武蔵を作っている生産者さんで集まり試飲会も開催。TVなどでも取り上げてもらい酒武蔵も有名になってきたようです。
さて、酒米は栽培が難しいときいたのですが酒武蔵はどうなのでしょうか?熱田さんに聞いてみると、普通のお米と違い丈が長く伸びるので倒れやすいこと。心白が出たり出なかったり、ふくらみや、収量など、とても栽培は難しいようです。
酒武蔵を使っている埼玉県のお酒には、ラベルの原材料のところに、「酒武蔵」と表記されているそうです。みなさんも、ぜひご覧になってみてください。ただし、酒武蔵はグレードの高い日本酒のみ使用されています。純米、純米吟醸、純米大吟醸です。日本酒通の方には、おいしいと大好評だとそうです。飲んだことのあるかた、ぜひ感想など教えてください。
他にも、熱田さんのところでは、新しい田植の技術などを積極的に取り入れていらっしゃいます。また、こちらは詳しくご紹介させていただくことにします。
さて、大学生のインターンシップを受け入れて10年以上が経過。学生を受け入れているのは、熱田さん自身も若いころ3ケ月間実習生として受け入れてもらった経験があるからだそうです。
この内容は、12月13日(土)FM世田谷 農といえるニッポンで放送される予定です。ぜひ、聞いてみてくださいね。