2021年11月17日

B都市農業魅力発信レポート:夏野菜の収穫体験/世田谷区千歳台 

内海果樹園との出会い

 小田急線千歳船橋駅下車。駅から十分ほど歩くと、環状8号線沿いに畑が見えてきます。伺ったのは内海果樹園さん。区内唯一のリンゴ、梨園です。八年前、コミュニティラジオ番組のインタビューでお世話になりました。

 しばらくぶりに農園に伺ったのは二年前の五月。東京農業大学国際バイオビジネス学科の先生と、学生たちが内海果樹園で農作業のお手伝いに行くというので同行させていただきました。見学だけのつもりでしたが、先生が、「せっかくだから体験して行ってはどうですか?」と声をかけてくれました。手袋とハサミを受けとり、園主の内海さんから説明を聞いて学生たちと一緒にリンゴの摘果作業を体験しました。リンゴは、一つの株から5〜6つリンゴの小さな実ができます。養分を取り合わないように大きな実をだけを残して後は摘み取ってしまいます。

 理屈はそうですが、実際には同じような小さな実が並んでいます。どの実を残すか見極めが難しかったです。一時間ほどの作業ですが立ちっぱなし。腰も痛くなりました。作業体験することで、リンゴ作りの大変さを知ることができました。お手伝いしたリンゴが気になったので、九月にはリンゴの収穫体験に伺いました。

 この時、後継者の内海雄揮さんから、時期によっては野菜の収穫体験を行っていると聞きました。十二月に、開園を予定しているというので冬野菜の収穫体験にも伺いました。立派な地場野菜「大蔵大根」を収穫できました。夏は、どんな野菜が収穫できるのか楽しみにしていました。

内海果樹園収穫体験の概要

 開園の情報はフェイスブックに掲載されています。予約不要・現地先着順。入園料は不要。令和三年は、七月一日開園〜八月中旬頃まで開園。毎週月曜日、木曜日 十時〜十五時まで。受付で紙袋千円、紙コップ五百円を購入。代金は現金で先払いです。収穫した野菜は紙袋。ミニトマトは紙コップに入れます。山盛りでも紙袋、紙コップに入っていれば大丈夫。カゴとハサミを受け取ったら、内海さんと一緒に畑をまわり収穫できる野菜についてお話しを聞きます。後は、自由に自分の好きな野菜を収穫します。追加で紙袋、紙コップを購入することもできます。収穫後、ハサミとカゴを受付に返却します。

収穫できる野菜

 七月二十二日は、ミニトマト、中玉トマト、トマトが十一種類。ピーマン、甘長唐辛子、ナス、水ナス、米ナス、白ナス、キュウリ、パクチー、空心菜が収穫できました。少し前まではトウモロコシも収穫できたそうです。

収穫に参加した親子の様子

 当日は、久しぶりの猛暑日となりました。子どもたちは、額に汗しながら夢中でミニトマトを収穫していました。紙コップに、ミニトマトを入れて嬉しそうな子どもや、その場で、ミニトマトを食べていた子どももいました。また、米ナス、白ナスを、一生懸命探している親子もいました。

収穫体験に参加してみて

 畑でみたトマトの種類の多さに驚きました。普段の買い物ではトマトの名前ではなく、産地を見て買っていることに気づかされます。例えば、「ロッソナポリタン」は、とても甘く生食に向く赤色のミニトマト。「サンマルツァーノリゼルバ」は、イタリアの伝統的調理用のトマトで、薄皮で調理・加工に最適なトマト。「湘南ポモロン」は、生で美味しい日本の品種と加熱に向くイタリアの品種を掛け合わせた生でも加熱しても美味しいトマト。それぞれ、生食、ソース、加熱に向くといった特長があることもわかりました。
                               
 トマトが植わっている足元にはマリーゴールドの花が咲いていました。これは、コンパニオンプランツといって、トマトとマリーゴールドを一緒に植えることで、トマトに寄ってくる虫除け効果があるといわれているそうです。こんなところにも、美味しい野菜を作るための工夫がされていました。ちなみに、トマトとバジルという組み合わせもあるそうです。

 収穫を終えて受付に行くと、農園の方から「ミニニトマトをもう少し収穫したら美味しいトマトソースができるわよ」と教えていただきました。家に帰って作ったトマトソースで煮込みハンバーグ。ナスのパスタ。お魚料理にも使ってみました。いずれも美味しくて、あっという間に使い切ってしまいました。収穫したての野菜は、どれも美味しいと家族からも大好評でした。

農園情報

内海果樹園 世田谷区千歳台 野菜の収穫体験 夏・冬
開園の情報 内海果樹園フェイスブックページを検索。https://www.facebook.com/apple.utsumi


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posted by 農業研 at 13:39| 都市農業魅力発信レポート | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする